バクチョーミーを食べてお腹もいっぱいになったところで次はチャイナタウン ヘリテージ センターに行ってみます。
以前から行こう行こうと思いながら、何となく後回しにしていたので、今度こそ絶対に行くと決意して来ました。
古いショップハウスを利用した小さな博物館です。
入場料は大人SGD18(約1,400円)と結構高い。帰国してから知ったのですが、チケットには近くの老曽記のカレーパフか東興のエッグタルト(お茶付き)が無料で頂けるという特典も付いていました。
シンガポールドル現金をあまり持っていないので、後の食事代がぎりぎりになってしまいますが、かと言ってここで断念する選択肢もないか・・・
1950年代のチャイナタウンのショップハウスでの生活を再現した博物館になっていて、部屋毎に実在した住民の生い立ちや暮らしぶりを紹介しています。
受付のすぐ脇は仕立て屋(テーラー)の店舗ですね。ショップハウスは基本的に1階が店舗で2階以上が住居スペースとなっています。
受付時にヘッドホン付きの携帯端末が渡されます。言語は英語、中国語(マンダリン)、フランス語、日本語に対応しています。
館内の各ポイントに番号表示がありますので、携帯端末の該当する番号の項目をタップすると、画像と音声による説明が流れ、ガイドしてくれる仕組みです。
1階は仕立て屋の店舗とオーナー家族の住居スペース(奉公人の部屋を含む)となっています。
仕立て屋のオーナー家族の部屋なので、他の部屋に比べると生活用品も多くて、生活に余裕が見られます。
こちらは「キッチンと離れ」。
トイレです。
2階には8つの部屋に様々な職業の人たちが住んでいます。
2階にも共同のキッチンとトイレがあります。
キッチンは共同でも、コンロや調理道具は各自の所有。
ここはリクシャ(三輪車)運転手の部屋。阿片を吸うためのパイプがあります。
ホーカー(屋台)経営者の部屋。
Samsui Womenの部屋。
Samsui Women(三水婦女・三水婆)って?
1920年代以降、多くの広東省佛山市三水区出身の女性がシンガポール・マレーシアへ移住して来て、主に建設現場で働いていました。
上の画像にも見えていますが、紅頭巾(赤頭巾)と紺色の服を着ているのが特徴。シンガポールの歴史の1ページを飾った人々です。
下駄職人の部屋。
ここは通りに面しているので採光があり、明るい部屋です。
お医者さんのようですね。
床にのぞき穴があって、下の5フットウェイと呼ばれる軒下通路が見え、誰が来たか分かるようになっています。
他に大工、MAJIE、8人家族の部屋がありました。MAJIEってなんだろうと思ったらメイドさんでした。中国語で媽姐と書くようです。
3階はもう少しマクロな視点でチャイナタウンを紹介しています。
チャイナタウンでも広東、福建・・・など出身地ごとに住み分けされていた模様。こういうのは個人的に興味があるので、うれしい情報。
続いてチャイナタウンの裏(闇)の世界。
オピウム(阿片)用のパイプ。
売春・娼館。
写真は1930年代のバンダストリート(万達街)の売春宿にいた日本人娼婦「からゆきさん」。シンガポールのからゆきさんは、メインがブギスで一部がチャイナタウンにいたようです。
チャイナタウンの街並み。
エッグタルトの東興。
安昌金舗(安昌珠宝)というゴールドショップ・金行。
京劇かと思いましたが、広東の粵劇の衣装でした。現在はホテル1887 ザ ニュー オペラハウスになっていますが、チャイナタウンに梨春園という粵劇の劇場がありました。
佛牙寺の脇、サゴストリート(碩義街)はお土産屋などが並ぶごく普通の路地ですが、かつては「死人街」なんて呼ばれ、葬儀屋、棺桶屋、そして大難館と呼ばれる末期患者の為のホスピスというか死を待つ人の家みたいなものがたくさんありました。
最後にぞっとするコーナーでした。
チャイナタウン ヘリテージ センターの感想ですが、私はシンガポールに限らず中華街に興味があるので、非常に満足しました。
マルチメディア端末でガイドしてくれて、分かり易いというか理解が深まるのが特に良かったと思います。