三内丸山遺跡の実際の集落跡を見学したので、次は時空館という建物内を見て回ります。
先に見るべきだったのかもしれませんが、縄文シアターで映像「ようこそ 特別史跡 三内丸山遺跡へ」を鑑賞します。
上映時間は約8分です。
時空館のメインは 三内丸山遺跡から出土した遺物を展示している「さんまるミュージアム」です。
いきなり国指定重要文化財が4点。
私が子供の頃は「縄文式土器」と習いましたが、現在は「縄文土器」という表記が一般的です。さきほど屋外の遺跡を見た際にも、「竪穴式住居」ではなく「竪穴建物」となっていました。
石鏃、「これも全部重要文化財か」なんて感動していたら、三内丸山遺跡からの出土品1,855点が重要文化財に指定されていますので、その全てが展示されているわけではありませんが、そこらじゅうに重要文化財があります。
石匙。これらも重要文化財です。
三内丸山遺跡からは、体が板のように扁平につくられた板状土偶と呼ばれる土偶が多数発見されていますが、その中でも最大の「大型板状土偶」。
石皿・台石類。
針。
縄文人もヘアピンなんてしていたんですね。
土偶。
こちらは土偶ではなく岩偶。岩偶なんてものもあるのか・・・名前の通り、土ではなく岩・石から作った人形(偶像)。
縄文時代の遺跡から出土する動物の骨は一般的にシカやイノシシが多いのですが、三内丸山遺跡ではそれらは少なく、ムササビやノウサギが3/4を占め、他にガン・カモなどの水鳥も多いようです。
狩猟に使われたとみられる石槍。
貝類ではシジミが一番多く出土しています。
釣り針。
ガイダンスは英語、中国語(簡体字及び繁体字)、韓国語、タイ語にも対応しています。タイ語にも対応しているのか・・・確かに私がさんまるミュージアムを見学している際も年配のタイ人夫婦がいました。
縄文ファッション。実際に試着も出来ます。
縄文バッグ?
重要文化財指定書。
ユネスコの世界文化遺産登録認定証。
地下にある縄文ビッグウォール。三内丸山遺跡から出土した5,120個も土器の破片が使われた壁です。
一般収蔵庫。
縄文人って「はじめ人間ギャートルズ」みたいな原始人というイメージを持っていましたが、思っていた以上に文化的で多彩な生活を送っていたんだなあと認識が新たになりました。
時空館での見学所要時間は50分程度でした。
縄文シアター 10分
さんまるミュージアム 30分
その他 10分
これに屋外の縄文集落跡が55分で、三内丸山遺跡全体では合計1時間45分程度の所要時間となりました(バスの待ち時間の関係で2時間10分程度滞在しましたが)。これでじっくり見学出来ましたので、ざっと駆け足で見学するだけなら1時間15分程度でも可能だと思います。
屋外の遺跡跡に屋内の時空館と充実しており、個人的にはかなり楽しめました。これで入場料410円(私は青森県立美術館の入場券の半券を提示して330円)は良心的だと思います。
平成31年(2019年)3月までは無料でした。世界文化遺産に登録されたのは令和3年(2021年)7月ですが、登録に向けて設備の充実を図ったことを機に有料化されたようです。