チェンマイ・ティッパネート市場の本頭廟

<本ページにはプロモーションが含まれています>  

私は東南アジアを旅行した際に中国寺院(中華廟)を訪れるのを趣味としています。一口に華僑・華人と言っても出身地は様々ですが、中華廟に行けば祀ってある神様でそのルーツが分かることも多いですね。

チェンマイではワローロット市場周辺のチャイナタウンに清邁本頭古廟武廟(関帝廟)があり、ずっと南に行ったプラチャーサムパン通りには水尾聖娘廟(清邁海南會館)があります。

今回発見したのがサタデーマーケットが開催されるウアライ通りとティパネート通りの交差点近くにあるティパネート市場。

まだ朝早いので開店していないところがほとんどですが、ここはプラクルアン(仏像や高僧の形をしたお守り)のマーケットで、関連の店舗がずらりと並んでいます。

グーグルマップを見ていたら、ティッパネート市場のすぐそばに「寺院・礼拝所」のアイコンを発見しテンションが上がります。それがこちらの本頭廟(サーン チャオ プン タオ コン タラート ティッパネート)でした。

神社というより祠という感じですね。

廟の前に香炉が置いてあるだけの簡素なものですが、これが天地父母炉なのでしょう。中華廟では一般的に天公炉ですが、タイでは天地父母(天公+后母?)炉となります。おそらくタイ華人に多い潮州系(潮汕系)の信仰だと思われます。

廟内に入ってみます。

中央に祀られているのが本頭公と本頭媽かな。本頭公は本家の中国には存在せず、移民先の東南アジアなどにのみ存在する神とされています。一部のエリアでは本頭公と大伯公(土地公、福徳正神)を混同・同一視する習合現象が見られます。

向かって右手、少し低い位置に祀られているのが伯爺公。大伯公(土地公、福徳正神)かと思いましたが、そういえば潮汕人に信仰される伯益公(感天大帝)という別の神様もいらっしゃることを思い出しました。伯益公(感天大帝)はタイ南部パンガー県タクアパーの観音佛堂で見たことがあります。

2柱の神像が祀られていますが、見た感じはどちらも大伯公っぽいです。以前見たタクアパーでも大伯公(土地公、福徳正神)と伯益公(感天大帝)が混同・同一視されているような感じでしたが。

向かって左の地面には地主爺。やはり祀られている位置の高さは神の地位の高さに比例するのでしょうか。

本頭廟から足を伸ばしてもう一軒。旧市街の南西部、アーラック通り沿いにあるこちらの中華廟のような建物。空港からホテルへ向かうタクシーの中から発見しました。以前からあるようですが、全く気付いていませんでした。

一昨日の夕方にも来たのですが、この日も門は閉ざされていて中に入ることは出来ません。門のすき間から建物の画像だけ撮影。

泰國清邁潮陽同郷會という同郷会館でした。潮陽というのは広東省汕頭市にある地名です。タイの華人は潮州系が過半を占めますが、汕頭は潮州と共に潮州系華人の故郷としても有名なところ(潮汕人・潮汕地区という呼び方もあります)。

小さく「柳嘉烈敬立」と書かれてあるので、柳嘉烈で検索してみたら、チャンマイ県ファーン郡にある金行のオーナーみたいです。この方が建設資金を寄付したのでしょうか。

旧市街及び周辺のいわゆるチェンマイ中心部にはもう中華廟はないかなあ。

サタデーマーケット(ウアライ通り)周辺の地図とホテル

チェンマイ 洗濯機・コインランドリーがあるホテル・サービスアパート

チェンマイ ウォシュレットがあるホテル・サービスアパート

This entry was posted in タイ, 神社・仏閣・教会・モスク タイ and tagged , , . Bookmark the permalink.