平地なのに一畑口駅でスイッチバックする一畑電車(ばたでん)

<本ページにはプロモーションが含まれています>  

松江・出雲旅行3日目、今日は松江から一畑電車(通称:ばたでん)に乗って途中下車しながら出雲へ移動します。

JR松江駅前からバスに乗って一畑電車の松江しんじ湖温泉駅へ。ちょっと離れているけど歩いて行けるかなと思っていたのですが、グーグルマップでルート検索すると徒歩32分と出たので、おとなしくバスに乗りました。

一畑電車は松江しんじ湖温泉駅~出雲市駅の北松江線と途中の川跡駅から分岐して出雲大社前駅までを結ぶ大社線の2路線を運行しています。

1日フリー乗車券(大人1,600円)の他、古代出雲歴博入場券&フリーチケット、フォーゲル&フリーチケットなど観光施設と組み合わせたお得なきっぷも何種類かあります。私は古代出雲歴史博物館入場券&フリーチケット1,800円を購入しました。個別に購入した場合の1日フリー乗車券1,600円+古代出雲歴史博物館620円=2,220円より420円お得になります。

これから乗るのは2100系(元は京王電鉄5000系)、デハ2113とデハ2103の2両編成。

デハ2113は2扉なのでやたらと長いロングシート。

デハ2103の方は改造されて、どちら側のシートも宍道湖側に向いていて、ちょっと観光列車風です。

こちらはロングシートにテーブルと仕切り板を設置したものですね。

せっかくなので宍道湖側に座りますか。全シート外に向かっていますが、転換クロスシートなので回転させて前後のシートで向かい合わせにすることも可能です。

宍道湖の景色を楽しみましょう。

ずっと宍道湖畔を走行していたのですが、一畑口駅の手前からカーブして内陸側に入って行くと、向こうにも線路が見えてきました。一畑電車は全線単線のはずなのに・・・

一畑口駅でスイッチバックし、進行方向が反対になるのです。スイッチバックは山岳地帯の急勾配を登る為の仕組みだと思うのですが、ここは単なる平地です。なぜこのような運行形態になったのでしょう?

一畑電車の前身である一畑軽便鉄道は開業当初、出雲今市駅(現・電鉄出雲市駅)から山奥にある一畑薬師(一畑寺)最寄の一畑駅を結ぶ路線でした。設立当初は参拝客を誘致したい一畑薬師(一畑寺)もかなり出資したようです。

その後北松江駅(現・松江しんじ湖温泉駅)方面からの路線が小境灘駅(現・一畑口駅)で繋がったのですが、第二次世界大戦中の金属類回収令により小境灘駅から一畑駅の区間は不要不急路線としてレールを供出させられ休止→廃止となった歴史があって現在のような線形が残り、スイッチバックによる運行形態となったようです。

一畑駅までの区間が廃止された後、小境灘駅(現・一畑口駅)を少し宍道湖側へ移転し線形をまっすぐにしていたら、現在のスイッチバックは見られなかったでしょう。

途中下車した雲州平田駅には車両基地がありました。一畑電車の本社も雲州平田駅にあるようです。

土日は昭和4年製造というデハニ50形の体験運転開催中。専用線約120mが実際に運転出来るという鉄オタの方にとっては夢のような企画です。料金は初回参加者用の初回コースは12,000円、2回目以降の方向けのマスターコースは3~8,000円となっています。

出雲市駅から乗車した7000形。一両編成ですが、平成28年製造と比較的新しい車両です。

出雲大社前駅にはデハニ50形52号(雲州平田駅で体験運転に使われているのはデハニ50形53号)が展示してあり、無料で見学することが出来ます。

こちらは昭和3年製造、さすがにクラシックな雰囲気ですね。それでも2009年3月まで営業運転に使われていたようです。

映画「RAILWAYS 49歳で電車の運転士になった男の物語」の撮影にも使われました。

色々と見所の多い一畑電車ですが、他の地方鉄道会社同様に経営は決して楽ではなく、現在は「インフラ所有権を移転しない上下分離方式」という、鉄道施設の修繕や更新といったいわゆる「下」の部分を沿線自治体が補助するという形で運営されています。

一畑口駅周辺の地図とホテル

出雲 洗濯機・コインランドリーがあるホテル・旅館

出雲 4ベッド・4人部屋のあるホテル・コンドミニアム

出雲 大浴場付きのビジネスホテル・旅館

カテゴリー: 日本, 鉄道 日本 タグ: , , パーマリンク