続いてもう一つの世界遺産・プランバナン寺院群に向かいます。
走り出してしばらくすると、運転手が「お腹は減ってないか?」と聞いてきます。
ああ、もう12時近いですね。
「まだそれほどでもないので、プランバナンに着いてからでいいよ」と言ったのに、すぐに1軒の食堂へ横付け。
運転手が朝から何度か食事は大丈夫かと聞いてくるなあと思っていたのですが、私のことを気遣っているのではなく、自分が朝から何も食べていなくて腹が減っていたようです。まったく・・・
注文は運転手に任せて、出て来たのがこれ。コメと麺の両方入っている不思議なスープ。薄味で揚げタマネギの味が香ばしい。
何て言う料理名なの?と聞いても、特に名前はないみたいで「スープ」だと。それに牛肉とサンバルをぶち込みながら食べます。
特別うまくもなくまずくもなく。これにアイスティーを合わせて2人分で約5万ルピアでした。
昼食の時間を除くと、ボロブドゥール遺跡周辺からプランバナン寺院までの所要時間は車で約1時間半。
なかなか写真映えする姿をしています。一見カンボジアのアンコールワット風。規模はアンコールワットの方が大きいですけど、アンコールワットが建設されたのが12世紀に対し、プランバナンは9世紀、古さでは勝っています。
さっきのボロブドゥール寺院は仏教寺院でしたが、プランバナン寺院はヒンドゥー寺院です。一般的にプランバナン寺院と呼ばれていますが、ロロ・ジョングラン寺院とも言うそうです。
元々200以上の小さな神殿・聖堂・祠があって、それらが崩れた石・ブロックに囲まれています。
1549年の地震で大半が崩れ去り、20世紀になってから修復作業が行われていましたが、2006年のジャワ島中部地震でまた大きな被害を受けていて、どっちの地震で崩れたものか分かりませんけど。
ロロ・ジョングラン寺院は、ヒンドゥー教の三大神であるブラフマー・シヴァ・ヴィシュヌの名前を冠したブラフマー神殿(聖堂)、シヴァ神殿、ヴィシュヌ神殿の3つが並び、その手前に各神の乗り物であるハンサ神殿、ナンディ(ナンディン)神殿、ガルーダ神殿が並んでいて、この6つが主要な建物。
一番大きくて立派なシヴァ神殿。
入口の階段脇はマカラと獅子。
門の上にはカーラ(鬼)とマカラの彫刻。
破壊の神、シヴァ像。
シヴァの息子であるガネーシャ像を祀った部屋もありました。シヴァの妻であるドゥルガーを祀った部屋もあるそうですが、見逃していたようです。
カーラ(鬼)、鬼瓦って感じですね。
こちらはマカラ(摩伽羅魚)。
カーラとマカラ。
さっきのボロブドゥール寺院もこのプランバナン寺院もマカラばかりで、蛇神ナーガが全く見られないですね。
左からブラフマー神殿、シヴァ神殿、ヴィシュヌ神殿。
創造の神、ブラフマー像。ブラフマーは四つの顔を持つ四面神。
維持の神、ヴィシュヌ像。
シヴァの乗り物、聖なる牛・ナンディー(ナンディン)。
ブラフマー神の乗り物であるハンサ(ガチョウ・白鳥)、ヴィシュヌ神の乗り物のガルーダは、それぞれの神殿内に像はなかったです。
2006年5月27日のジャワ島中部地震による被災記念プレート。
このロロ・ジョングラン寺院だけなら、急ぎ足で見学して所要時間30分、わりとじっくり見ても1時間あれば充分だと思います。
プランバナン「寺院群」と言うくらいですから、周辺にもいくつか寺院があるのですが、ロロ・ジョングラン寺院と同じ敷地内?北側にある3つの寺院にも行ってみます。