チャーターカーでバリ島を1日観光し、ホテル近くに戻ってきたのが16:15前後。まだ2時間近く残っています。帰路、ドライバーからタナロット寺院に寄るのはどうかという提案ももらったのですが、行ったことあるので却下。
なので、明日午前中に気力があったら行こうかなと思っていた中国寺院へ行ってもらいます。タンジュンブノア(ブノア半島)の先端にあるこちらの寺院、それにしてもやけに派手な色使いです。
昭應廟(Caow Eng Bio)という中国寺院。丹戎とはインドネシア語のタンジュン、つまり半島の意味です。ここではタンジュン・ベノアということですね。
これは獅子なんだろうか?色は虎みたいですけど?しかしふざけた顔をしています。
こんなクオリティの低そうな像を見ると、タイの地獄寺とかシンガポールのハウパーヴィラみたいなものを期待してしまいます。
門の中の獅子?は、相変わらずトラっぽい色使いですが、顔は真面目になりました。
ちなみに寺院の一番外の門の前は、ごく普通の石獅。
本殿の前にはドラゴンダンスのお面というか被り物が祀られています。
本殿の中へ入ってみましょう。
龍柱かと思いきや、鳳凰。
こちらが龍柱。
中央に祀られている本尊は、水尾聖娘と兄弟公。う~ん、聞いたことない神様だなあ。
右手は媽祖(天上聖母)、中国寺院ではお馴染みの航海・漁業の女神ですね。左手には、中国寺院(道教寺院)らしく様々な神様がごちゃまぜで祀られています。
真ん中は福徳正神かな。赤ら顔の関羽(関聖帝君・関帝聖君)や哪吒(ナタ)の姿も見えます。
本殿の向かって右手の祠。
左手の祠。ここは観音菩薩が祀られています。
時々中国寺院(道教寺院)には行きますが、水尾聖娘と兄弟公の名前は初めて聞いたので調べてみると、海南島(瓊州)出身の人たちが信仰する神様でした。兄弟公は108兄弟公、昭應公とも言うようです。昭應公を祀っているから昭應廟なわけですね。
108兄弟公は、海南島からベトナムへ移り住んだ華僑109人が、故郷に錦を飾ろうと海南島へ戻る航海の途中、海賊に襲われ1人を残して108人が亡くなった。それ以降、ベトナムでは強風と高波に見舞われます。
その後事件が発覚し、ベトナム王が108人の霊を鎮魂する儀式を行い、強風と高波が治まったという伝説?実話?から来たものらしい。
有名な観光名所ではないけれど、バリでは珍しい中国寺院(道教寺院)だし、ホテルから近い&時間が余っているという理由で来たのですが、予想外の海南系寺院で新たな発見もあり、来て良かったと思いました。
東南アジア・東アジアで行く中国寺院(兼同郷会館)は、多くが広東系か福建系ですからね。海南系なんて初めてかも。
こんな寺院があるということは、周辺に海南系華僑(華人)のコミュニティーがあるのだと思いますが、他にヒンドゥー教徒が大半を占めるバリでは珍しく、ヒジャブを被ったイスラム教徒の女性も結構目立ちました。